冷凍コンテナ

特殊コンテナの代表格がひんやりしている冷凍コンテナです。

冷凍された鮭の群れ

遠距離輸送される品の中には常温や高温に弱い生物(なまもの)もあります。 新鮮な魚を1週間かけて運送する、といったケースで一般的なコンテナに鮮魚を 詰めて運ぼうとしたら、到着する頃には腐ってしまい腐敗臭を漂わせることに なりますので、そのような商品を運ぶのなら冷凍コンテナを使わなければなりません。 出発前に凍らせたよ、といった細工をしても近距離ならばなんとかなるかもしれま せんが、海を渡って何日もかけてお届けするような品だと腐るのが1日遅れるだけで 受取人の手元に届く頃にはやっぱり腐敗臭を放っています。 そのようなドライコンテナでは対応できない品のために開発されたのが冷凍コンテナで、 リーファーコンテナ(ReeferContainer)とかっこよく呼ばれることもあります。 どのような性能かは名称からも分かるでしょうが、冷凍機能を備えております。 必ずしも内部を冷凍させるような温度に下げるのではなく、運ぶ商品に合わせて マイナス25℃~25℃までの間に設定することが可能です。 生暖かい気候の中、収穫したばかりの新鮮なキウィやキュウリを国外まで輸送 したいけどそのまま運ぼうとしたら道中で腐ってしまうかもしれない、ならば冷凍 しようかという話になるのですが、カチンコチンに凍らさなくでも生野菜は腐りは しませんし、かえって味が落ちてしまいます。 冷凍コンテナで本当に凍らすことをしなくても、冷蔵庫のような温度で輸送すれば 問題なく鮮度を保ちつつ目的地へお届けできます。 凍らせたほうがいい、凍らす必要がある品を運ぶならマイナス10度~15度に 設定する、そこまでヒンヤリさせないほうがいい品を運ぶのなら5度くらいに 温度調整をする、と荷物によって内部の室温を変更可能なのが素敵です。 この設定は依頼主が決められ、運び主の判断で設定することは基本的にありません。 アイスクリームを冷凍コンテナで海を越えて届けたい、室温は10度でね、なんて 依頼をしたのなら運送業者の方が心配して「もっと冷やさないと溶けますよ、 アイスクリームでしょ?数分ならともかく3週間も10度のコンテナに入れてたら ドロドロになっちゃうって、ほんとにいいんですか?」と疑念を抱いて忠告して くれる可能性はありますが、通常は指定された温度に設定されます。 このリーファーコンテナは室温を調整する機械が取り付けられているだけではなく、 それを保つために断熱材を壁に仕込んでおります。 よほど過度な改造をしていない限りコンテナの外寸はだいたい同じなので、断熱材 の分厚くなった壁は内寸を狭めることになります。 内側に壁が厚くなっているため、ドライコンテナよりも容積が少なくなっている ことを計算して荷物を詰めなければなりませんが、何年もこの仕事をしているプロ なら「あれ、入りきらないや」なんてミスはあまり犯さないでしょう。 フルーツや生肉、ホタテなどを大量に輸送するのに便利な冷凍コンテナですが、 中古品でもその特性を活かした改造して使用するケースが多いようです。 ドライコンテナならそのまま常温でも使える倉庫や建物として活用されやすいですが、 リーファーコンテナは大きな冷蔵庫、あるいは冷凍庫としての需要が高いでしょう。 「うちの冷蔵庫って狭くて不便なのよね」とグチをこぼす人がいるような住宅で、 じゃあ大きな冷蔵庫を新品で買おうか、それとも中古の冷凍コンテナを販売している 業者に問い合わせてみようか、と家族会議が開催されることもあるそうです。 サイズが大きいので業者向けのように思われていますが、普通のドライコンテナ だって最初はそういう認識を皆さんもしていたでしょう。 改造後に販売している業者さんも増えていますし、冷凍コンテナも今ではすっかり 一般人の選択肢に入る所にまできているのです。 大家族だから食材を常時たくさんキープしておかなければならない、というご家庭 ならば充分使いこなすことができるでしょうね。